相続財産の財産目録の作り方

資産表

遺産相続の手続きをするには、お亡くなりになった方の財産が「どんな種類の財産があるか?」、「どれくらいあるか?」、「どこにあるか?」が分からないと手続きが出来ません。

そのため、遺産相続の財産調査をするのですが、調査した相続人のみ財産を把握しているだけでトラブルのもとになります。

他の相続人に知ってもらうためにも、「財産目録」を作りましょう。

1、だれが財産目録をつくるか。

財産目録はお亡くなりになった方の財産を把握するために作ります。

よって、基本的にだれが作るという決まりはありません。亡くなられた方が生前に相続人のために作っておく場合もあります。また、相続人の依頼により第3者が作る場合もあります。

相続人の中の代表者が、作る場合が多いと思われます。

2、財産目録の形式は決まっているか。

財産目録は、決まった形式はありません。しかし、亡くなられた方の財産を把握するために作るわけですから、一定の項目は記載する必要があります。

亡くなられた方の財産が多岐にわたる場合、その財産の種類ごとの記載した方が良い項目がありますので最低限、その項目は記載することが必要です。

なお、裁判所等に財産目録を提出する場合は、一定に項目を記載するように指示されますので、その通りに作成が必要となる場合がありますので注意が必要です。(あくまで裁判所に提出する場合)

3、財産目録はいつ、つくるか。

財産目録をつくる時期も別段、きまりはありません。

ただし、遺産相続の分割の話し合いを共同相続人のあいだでする場合、すべての相続人が財産の把握する必要がありますから、出来る限りすみやかにつくることが望ましいです。

基本的に遺産相続の財産調査がおわった段階で財産目録書をつくることをお勧めします。

4、財産目録の記載例

財産目録の記載例(各財産の種類ごと)

1、不動産(土地、建物)

番号 所在地 地目 地積(面積) 評価額 名義 備考
甲市甲町1-1-1 宅地 232,0㎡ 1340万円 被相続人
甲市甲町2-2-2 221,01㎡ 231万円 被相続人
甲市甲町3-3-3 居住 121㎡ 560万円 被相続人

 

2、預貯金

番号 種類 金融機関名 口座番号 金額 名義 備考
1  普通預金 甲銀行  1234567  1000万円  被相続人
 2  定期預金  乙信用金庫  9874565  500万円 被相続人

 

3、有価証券

番号 種類 銘柄 管理会社 数量 名義 備考
株式 甲株式会社 甲信託銀行 50株 被相続人

 

4、ローン債務等

番号 種類 支払・返済先 借入総額 残額 備考
借入金 甲銀行 3000万円 500万円 完済予定 平成**年*月

 

あくまでも、記載例です。共同相続人の方が、財産を把握できれば形式は自由です。

ただし、亡くなられた方の財産(上記に記載した財産以外の財産も含む。)すべてを記載する必要があります。

5、まとめ

財産目録は、必ずしもつくる必要はありません。

しかし、財産の分割を共同相続人の間で決める場合のトラブルの回避遺産相続の手続きをすみやかにできる効果等が見込められるため、できる限りつくりましょう。

もし、分からなければ専門家に相談をお勧めします。